両面調整石器に残る使用痕と運搬痕 [使用痕]

神子柴遺跡の両面調整石器には使用痕や運搬痕が残る石器がある。

以下の痕跡からこの2点の石器は、相応の長距離を運搬され、ナイフとして切削に利用されたとみられる。
「尖頭器」に分類されている2点の石器だが、石ヤリではなく、ナイフであることが使用痕から傍証される。

■ 石器19(写真上段)と残されたキズの顕微鏡写真(写真下段)
写真1・2は側縁を用いた削り(Whittling)による線条痕
写真3は稜の摩耗、運搬によって硬質な物質に接触した時に生じたキズ

■ 石器20(写真中段)と残されたキズの顕微鏡写真(写真下段)
写真5は側縁を用いた削り(Whittling)による線条痕
写真6は側縁を用いた切開(Cut)による線条痕
写真7は稜の摩耗、運搬によって硬質な物質に接触した時に生じたキズ
写真8は摩耗のないシャープな稜

Copyright Takashi Tsutsumi 転載厳禁

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